プラマグとは

磁力や使い方によって用途が分かれる3種類のマグネット

マグネットには、おおまかに別けて主に、マグネット原料にプラスチックを混合し成形する「プラスチックマグネット」と材料を焼き固め成形する 「焼結マグネット」、ゴムの中に原料を混合し押し出す「ゴムマグネット」の3種類があります。この3種類は製造工程が全く異なり、また発揮する磁力や使い方が変わります。

  • プラスチックマグネット

    焼結マグネット

    プラスチックを混ぜることで最大磁力は焼結マグネットに劣りますが金型を使用しどんな形にでも成形することができ、主にOA機器やモータ、マグネットセンサーとして使用されることが多い磁石です。

  • ゴムマグネット

    ゴムマグネット

    ゴムを混ぜることにより磁力は3つの中で最も弱いですが柔らかく薄く成形できる為初心者マークやマグネットシール等主にマグネットシートとして使用されています。

  • 焼結マグネット

    プラスチックマグネット

    一般的に言われている磁石3種類の中で最も固く、強力な磁力が出せる為、各種モーター・発電機・MRI等様々な用途で使用されます。

プラスチックマグネットゴムマグネット焼結マグネット
製法原材料にプラスチックをまぜ溶解し金型にて成形原材料にゴムをまぜシート状にしたもの原材料を焼き固める
磁力BHMax:1.6~143〔KJ/m3〕
0.2~18〔MGOe〕
BHMax: 4 ~ 13 〔KJ/m3〕
0.5~ 1.6〔MGOe〕
BHMax:8~430〔KJ/m3〕
1~54〔MGOe〕
特徴どんな形にでも成形可能カッターやはさみなどで容易に加工可能強力な磁力を出すことが可能
用途精密機械のマグネットセンサーなど玩具や初心者マーク・冷蔵庫用のマグネットなど大型機械のモーターなど

プラマグはどんな形状でも製作可能な優れもの

プラマグの特長

プラマグの特長

ラジアル方向とは…?

マグネットの中でどんな形にもなるのはこのプラスチックマグネットのみです。

成形のままで高い寸法精度と複雑形状が可能な磁石です。

磁石の原料である金属粉末(フェライト・ネオジム・サマコバ・サマリウム鉄窒素等)とプラスチックを混ぜ成形します。プラスチックを含有している分、 磁力は落ちますが、成形後加工することなく寸法精度が高い薄肉品や複雑形状の製品が製造できる大きな利点があります。また、ラジアル方向の着磁も容易で、 多極着磁も可能で車関係から医療関係・精密機械等、多種多業に渡り幅広い使い方があるマグネットです。

プラマグはこんな業種に使われています

  • OA機器
    OA機器
  • 自動車
    自動車
  • スマートフォン
    スマートフォン
  • 電動自動車
    電動自動車
  • 医療機器
    医療機器

4つのプラマグ

プラマグの原材料によって出せる特性が異なります。 コストや成形しようと考えているプラマグの特性によりさまざまな選択が必要になるかとは思います。 サンセイ工業では以下のプラマグを扱っておりお客様のご要望によって材料を選定させていただいております。 プラスチックマグネットの種類でわからないことはご相談にのりますので、お気軽にお問合せ下さい。

  • フェライト系プラマグ

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    フェライト磁石は、粉末治金法により製造される酸化鉄を主原料とした磁石です。(等方性・異方性)

  • ネオジウム系プラマグ

    ネオジウム系プラマグ

    ネオジウム磁石は、Nd(ネオジウム)・Fe(鉄)・B(ホウ素)を主原料とした希土類磁石です。(等方性)

  • サマコバ系プラマグ

    サマコバ系プラマグ

    サマコバ(サマリウムコバルト)磁石は日本で工業化に成功した最初の希土類磁石です。(異方性)

  • サマリウム鉄窒素系プラマグ

    サマリウム鉄窒素系プラマグ

    ネオジム磁石,サマコバ磁石を超える性能を持つ磁石として開発された希土類磁石です。(異方性)

プラマグの配向(等方性・異方性)について

プラスチックマグネットの配向(等方性・異方性)とは

プラスチックマグネットの異方性・等方性は磁化容易軸の配向性を表します。

通常、磁性体粉末をそのままプラスチックに混ぜて成形すると磁化容易軸(材料の分子の磁化しやすい方向)がばらばらになっています。 このようなプラマグを等方性プラマグと言います。等方性の磁石で、どの方向へも同じように着磁できます。

一方、成形の過程において磁性体粉末の磁化容易軸を一定方向に揃えたものを異方性プラマグと言います。 異方性プラマグは磁化容易軸方向に着磁することでより強力な磁力を得ることができます。

等方性プラマグはどの方向からでも磁化でるのですが分子の向きが様々なため 異方性に比べると磁力は弱く、逆に異方性磁石は分子が一定方向を向いているため 着磁方向は一方向になるが分子の整列している状態のため磁力は強くなります。

等方性異方性
等方性

等方性の結晶分子配列がランダムに様々な方向を向いて配列しています。

そのため、着磁方向が限定されないのでどの方向にも磁化され、どこから着磁しても同じ強さのプラマグになります。

ただし、異方性プラマグほど強い磁力が得られず、着磁方向を限定することはできません。

異方性

異方性プラマグは原材料の分子が一定方向配列しているため着磁方向は一方向に限定されるが原材料の磁石が整列している状態のため強い磁力が発揮されます。

異方性の配向方法・種類

         

異方性の磁化容易軸を揃える方法としては、アキシャル異方性・ラジアル異方性・反発ラジアル異方性・極異方性などがあり、成形時に射出成形機や金型内のマグネットの磁界により、配向させます。

  • アキシャル配向
  • アキシャル配向

    *射出成形機の発生磁場方向 : アキシャル

    縦軸方向に配向磁界を広げ、縦(アキシャル)方向に磁化容易軸を揃え配向させます。 両端面にN/Sの磁極ができます。又片面だけを利用し多極着磁するものもあります。


    《用途》

    吸着用マグネット、センサーマグネット

  • ラジアル配向
  • ラジアル配向

    *射出成形機の発生磁場方向 : アキシャル

    配向磁界の方向を金型によりラジアル(放射)方向に広げ磁化容易軸を揃え配向させます。

    通常はリング状で、内面又は外周面に多極着磁されます。


    《用途》

    モーター用ローター、ステーター、エンコーダー用マグネット、その他各種センサー

  • 反発ラジアル配向
  • 反発ラジアル配向

    *射出成形機の発生磁場方向 : ラジアル

    配向磁界の方向を磁場成形機と金型により、ラジアル(放射)方向に広げ磁化容易軸を揃え配向させます。 上記ラジアル配向より径方向の配向率が高くなります。


    《用途》

    モーター用ローター、ステーター、エンコーダー用マグネット、その他各種センサー

  • 極異方配向
  • 極異方配向

    焼結磁石等で必要な極数の配向磁界を作り、磁化容易軸を揃え配向させます。

    成形と同時に必要な磁極を作ることができ、ラジアル配向,反発ラジアル配向よりも正弦波的な磁束密度分布が得られ、最大磁束密度は高くなります。

    しかし、金型の構造上、短期間でのメンテナンスが必要となります。


    《用途》

    高トルクを必要とするモーター用ローター、アクチュエータ用マグネット